しじみの貝がら

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【レビュー】私屋カヲルの『恋に堕ちたインキュバス』

あの一時ネット上で話題になった『こどものじかん』の著者である漫画家・私屋カヲルの『恋に堕ちたインキュバス』というマンガを読みました。

 

こどものじかん』は小学生の女の子たちがヒロインで、担任の男性教師への恋愛を描いた作品で、端的に言えばロリ系でした(といっても、単にラブコメしてるだけではない、というのが本作品の魅力です)。『こどものじかん』についてはいつかいたか忘れるくらい前に少し書いていますので、そちらも併せて読んで下さると幸いです(【レビュー】こどものじかん - しじみの貝がら)。

対して、今回の『恋に堕ちたインキュバス』には、男をたらしこむオスの淫魔(メス版はサキュバス)が登場します。それに加えて登場する、彼を監視する警察官。この2人を軸に話が展開されていきます。そして普通は人間に恋しないとされるインキュバスが、その警察官に徐々に想いを寄せ、相手も……という、展開です。なので、れっきとしたBLモノと言え、ジャンルとしては『こどものじかん』とは真逆と言っても良いくらいじゃないでしょうか。

とはいえ、どちらの作品にも根底として、「立場をこえた愛」とでも言うようなものがテーマとなっており、ジャンルは違えど共通性を感じ取ることができます。つまり、よほど2つの作品の属するジャンルが嫌いでなければ、同程度に面白く読むことができます。現に、ぼくはロクにBLは読んだことはありませんでしたが楽しめました。この取り扱う範囲の広さ、それと(読んでもらえると分かりますが)明るめな作風の中に潜む暗く深刻なテーマをさらっと扱える技量、この二つを自由自在に支配できるのが漫画家・私屋カヲルなのでしょう。ぼくは基本的に、マンガには悲劇より喜劇を求めているんですが、そういう考えの自分でもついつい引き込まれてしまう何かを私屋カヲルの作品からは感じ取ることができます。その何かを書くのがレビューなんでしょうが、それはサボることにして、興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。あるいは、既読の方はぜひ感想を聞かせて下さい。

 

最後にクスっときた場面を紹介して締めくくります。

#6(第6話)のあるページにて…

インク(インキュバス):

「わかったぞ タダマサ」

「おまえが言ってた 『愛』とは 一種の呪いだ」

「苦しいのに 相手のことが 頭から離れない」

「だからずっと 「先輩」[警察官の主人公が恋していた男性]に とらわれて いたんだな」

「このオレに呪いをかけるとは」

「おまえは恐ろしい呪術師だ」

タダマサ(主人公の警察官):

オレは警察官だ