しじみの貝がら

テキトーブログでこんにちは

【感想】ジェームズ・ホエール監督の映画『フランケンシュタイン』

映画『フランケンシュタイン』をみた。

この映画は1931年に製作され、監督はジェームズ・ホエールである。

 

以下、ネタバレ注意!

 

フランケンシュタインというのは主人公である科学者の苗字であって、あの誰もが知るあの怪物の名前ではないというのは、それなりに有名なことだろう。

 

この映画をみたときまず思ったのは、「ああ、あの怪物のイメージってこの映画が元ネタなのか」ということである。

つまり、あの額の出っ張った顔面、後頭部のあたりにささった大きなボルトのようなもの、あの独特の歩き方……

 

あの怪物は名前すら与えられなかった。

生命の創造をもくろむ科学者によって身体のパーツをつぎはぎされ生み出された存在だ。

怪物が生み出されるにあたって、用いられた脳が凶悪な犯罪者のそれであるのが原因か、非常に凶暴な性格であり、腕力も強い(主人公の科学者が意図的に剛腕にしたのかはわからないが)。

 

最終的に怪物はリンチに近い形で葬られ、主人公たちには半ば強引なハッピーエンドを迎える。

しかし、個人的にはあの怪物が純粋な悪の存在であったかは疑わしい。

というのも、物語中盤から終盤にかけて、怪物は少女と出会うシーンがある。怪物は少女から花をもらったり、花を池に投げ込めばボートのように浮かぶことを教えられたりする。そこで怪物は見よう見真似に少女自身を池に投げ込んでしまう。その結果、少女は溺死してしまう。

しかし本当に悪の存在であったなら、博士たちを襲った仕方で力に任せて殺めてしまうこともできたはずだ。

それを、怪物はほんのひと時であるが花をもらって喜んだり、花の匂いをかいだりする。

つまり、まだ善悪の区別がつかないために、結果的に少女は死んでしまったが、怪物自身は悪事を働こうと思っていたわけではないのではないか。

 

90年ほど前の作品にも関わらず、考えさせられることが多く、見ごたえバツグンな作品だ。

もちろんカラーですらないし、画質も今日の映画に比べるとはるかに劣る。

しかし、今日の映画には最新の技術を駆使して製作されているにも関わらず駄作としか言いようのない作品は少なからず存在している。

そうした小手先のテクニックは映画に本質的なものではない、と教えてくれる映画でもあった。

 

時間も短いため気軽にみられる。

オススメ。